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AI時代に開発知識は必要なのか?

ChatGPTなどの生成AIに「Webサイトを作って」「この機能を追加して」とお願いすると、プログラムを書いてくれるようになりました。

以前であれば、プログラマーが自分でコードを書かなければならなかったことでも、AIに指示するだけで実装できる場面が増えています。

では、AIがプログラムを書いてくれるなら、

「これからはプログラミングやITの知識を勉強する必要はないのでは?」

と思う人もいるかもしれません。

結論から言うと、私はAI時代でもITの知識は必要だと考えています。

ただし、これまでとは知識の使い方が変わっていきます。

IT知識が必要な理由

AIが作ったものに問題がないか判断するため

例えば、AIに、

「ログイン機能を作ってください」

とお願いしたとします。

AIはログイン機能を作ってくれるでしょう。

しかし、ここで重要なのは、

「作られたものが、本当に正しいのか?」

ということです。

一見すると問題なく動いていても、

  • 本来見せてはいけない情報が表示される
  • 特定の条件でエラーが発生する
  • セキュリティ上の問題がある
  • 意図しない処理が実行される
  • 想定していない使い方をすると問題が起きる

といったことがあります。

そして、こうした問題はITの知識がなければ、そもそも「問題がある」と認識できないことがあります。

例えば、

「ログインしているユーザー以外の情報も見られる」

という問題があったとしても、認証や権限について知らなければ、それが危険なことだと判断できません。

つまり、AI時代には、

問題を見つけるだけでなく、何が問題なのかを判断するためのIT知識が必要です。

AIに具体的な指示を出すため

AIは曖昧な指示でも、それらしいものを作ってくれます。

例えば、

「お問い合わせフォームを作って」

だけでも、フォーム自体は作れるでしょう。

しかし、実際には、

  • どの項目を必須にするのか
  • 文字数の上限をどうするのか
  • 入力内容をどこに保存するのか
  • 不正な入力があった場合はどうするのか
  • 誰がその情報を見られるのか
  • 送信後にどう動くのか

など、考えることがあります。

これらを知らなければ、AIに指示することもできません。

一方でIT知識があれば、

「この情報はユーザー本人だけが見られるようにする」

「入力値をチェックして、不正な値は登録しない」

といった具体的な条件を指定できます。

つまり、AIを正しく使うためにも、作る対象についてのIT知識が必要です。

「AIへの指示が上手い人」は、何を作るかを理解している

AI時代になると、

「AIへの指示の出し方が重要」

と言われることがあります。

しかし、開発において重要なのは、単にAIに上手な文章を書くことではありません。

「何を作るのか」「どう動いてほしいのか」「何が問題になり得るのか」を理解していることです。

例えば、

「ログイン機能を作って」

だけでは、多くのことが決まっていません。

一方で、

「ログインしているユーザーだけが自分の情報を取得できるようにして、他のユーザーの情報にはアクセスできないようにする」

と指示すれば、必要な条件が明確になります。

このような指示を出すには、認証や権限についての知識が必要です。

AIは「言われていないこと」も判断して実装する

AIは、指示された内容だけを機械的に実装するとは限りません。

与えられた情報をもとに、

「こうしたほうが良いだろう」

と判断して処理を追加することがあります。

そのため、

「そんな処理はお願いしていない」

というものが含まれる可能性もあります。

AIに任せる範囲が広くなるほど、

「AIが何を作ったのか」

だけでなく、

「それによって何が起こるのか」

を確認することが重要になります。

そして、その結果に問題があると気づくためにもIT知識が必要です。

AI時代に必要なのは「コードを書く能力」ではない

AIによって、コードを書く作業はどんどん効率化されていくでしょう。

そのため、これからは、

「自分ですべてコードを書けること」

が必須とは限りません。

重要なのは、

AIに何を作らせるのかを決めること

AIが作ったものに問題がないか判断すること

問題があれば、AIに修正を指示すること

です。

つまり、

AIに作らせる能力と、AIが作ったものを評価する能力

が重要になります。

AI時代に必要なIT知識

では、IT初心者は何を勉強すればいいのでしょうか。

すべてのプログラミング言語を覚える必要はありません。

重要なのは、AIが作ったものを評価できるだけのIT知識です。

例えば、

  • Webサイトやアプリがどう動いているのか
  • APIやデータベースとは何か
  • 認証や権限とは何か
  • 個人情報やパスワードをどう扱うのか
  • どのようなセキュリティリスクがあるのか
  • 想定外の操作をされた場合に何が起こるのか

といった知識です。

特に重要なのは、

「何が問題なのか」を認識できることです。

問題だと認識できなければ、AIに修正を指示することもできません。

AI時代の開発は「AIに任せる」と「人間が判断する」の組み合わせ

これからの開発は、

人間が全部やる

でも、

AIに全部任せる

でもなくなるでしょう。

例えば、

人間

「こういうサービスを作りたい」

↓

人間

「必要な機能や条件を整理する」

↓

AI

「実装する」

↓

人間

「意図した通りに動くか確認する」

↓

人間

「問題があればAIに修正を指示する」

↓

AI

「修正する」

というように、人間とAIが役割分担をしながら開発する形です。

まとめ

AIによって、プログラムを作ることは以前より簡単になっています。

だからといって、IT知識が必要なくなるわけではありません。

AI時代に必要なのは、コードを書くための知識だけではありません。

「AIに何を作らせるのかを決める知識」

「AIが作ったものが意図した通りに動くか判断する知識」

そして、

「そもそも何が問題なのかを認識するための知識」

が重要になります。

AIに、

「これを作って」

とお願いするだけなら、誰でもできるようになっていくでしょう。

しかし、

「この条件で、このように動作させてください」

と具体的に指示し、

「この動作には問題がある」

と判断できるようになるには、ITについての知識が必要です。

AI時代のIT知識とは、自分でコードを書くための知識ではなく、AIを使って正しいものを作り、問題を判断するための知識なのではないでしょうか。

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